新チームとしての初陣となった「第12回水戸レイズカップ」は、見事優勝することができました。この結果は、まだまだ課題が多いチームにとって、子どもたちの自信を大きく高めるものとなりました。

今大会を通して、私が個人的にピックアップしたいポイントは、「盗塁数」です。大会全体を通して、多くの盗塁を決めたことは特筆すべきことですが、特に評価したいのは、足が速い選手だけでなく、足が遅い選手も積極的に盗塁を決めた点です。これは非常に価値があり、チーム全体としての強みを感じる部分でした。

そもそも、最近はメジャーリーガーの大谷翔平選手の影響もあり、野球界全体で「盗塁」の価値が見直され始めていると感じます。大谷選手が果敢に盗塁を試みる姿勢は、多くの子どもたちに勇気を与えてくれています。私は、この流れが日本の野球界にも広がり、盗塁の重要性がもっと評価される時代になってほしいと願っています。なぜなら、盗塁は選手にとって「勇気」が必要なプレーだからです。

さて試合中、相手チームは身体の大きさや走り方などを見て、足の速い・遅い選手を自然と判断します。これにより、足の速い選手がマークされやすくなるのは必然です。しかし、足が遅いと思われる選手が盗塁を決めることで、相手は全選手に対して警戒を強めざるを得なくなります。これこそが、チーム全体にとって理想的な状態です。

とはいえ、これから対戦していく相手の中には、非常にクイックが速い投手や強肩の捕手を持つチームも現れるでしょう。「盗塁が出来ない」状況で、いかにして活路を見出していくかが、今後の課題となります。

私が再三感じているのは、今後、バットの変更によって、より一層【走塁の価値】が高まるということです。今まで以上に走塁が試合の流れを左右するようになり、その中で盗塁の「質」や盗塁が出来ない状況での「成功率」を向上させることが求められてくると思っています。しかし、これをプレー中に成功させるのは非常に難しい挑戦です。なんせ、成功する確率が低いことを成功させようとしてますからね笑

これからの練習試合などで選手と指導者が一体となって、果敢な盗塁に挑戦し、時には失敗を経験しながら成長していく必要があります。我々指導者にとっても、これは未知の領域であり、新しい試みを通して成長していかなければなりません。選手たちと共に、走塁のスキルを磨き、チーム全体を一段と強化していきたいと思っています。

来月からは、新チームにとって最大の目標である「ノーブルホームカップ第26回関東学童軟式野球秋季大会茨城県大会」が始まります。この大会での関東大会出場を目指し、私たちは一戦一戦、全力でがむしゃらに戦い抜いていきます。子どもたちの成長を見守りつつ、チームとしてさらに強くなれるよう、全力を尽くしていきます。