先日、日本スポーツ協会は、今夏に開かれる全国スポーツ少年団軟式野球交流大会の熱中症対策として、「暑さ指数(WBGT)」を1イニングごとに計測し、基準の31度以上になった場合は直ちに試合を打ち切る方針を発表しました。試合は午前と夕方のみに実施され、選手の安全確保が最優先されます。勝敗は打ち切り時点のスコアで決定し、同点の場合は抽選で次に進むチームを決めるということです。

この発表には、正直驚きましたね。
野球だけでなく、どのスポーツにおいても暑さが大敵となることは間違いありません。しかし、【暑いからスポーツができないのではなく、暑くてもプレーできるように対策や方法を考えること】が重要だと私は思います。

今回の全国大会に出場するチームは、各々暑さに対する対策や備えをしているはずです。ですから、大会の運営方針が大人の机上の会議だけで決められるというのは、現場の実情を無視しているように感じます。出場チームや選手の意思や意見は、どれだけ汲み取られているのでしょうか。誰のための全国大会なのか、その意義が問われます。

暑さ対策を講じることには賛成です。しかし、そのやり方にはもう少し柔軟性があっても良いのではないでしょうか。暑くて出来ないのならドーム開催も視野に入れるなどは、難しいのですかね?0.1%以下の確率で出場権をもぎ取る全国大会ですから、そこら辺は考慮してあげても良いかなと個人的に思います。「常識的な考え」だけでは、対応が難しい時代になってきましたね。

こう言う話をすると、勝利至上主義や大人のエゴと批判されるかもしれませんが、少なくとも私の指導する子どもたちは、全国制覇を目指して日々努力しています。彼らが本気で野球に取り組んでいるからこそ、本気の涙を流せるのです。そんな熱い想いを守るのも、大人の役目ではないでしょうか?

暑さ対策と選手の安全を考えることは非常に重要です。それと同時に、子どもたちの情熱や努力を無駄にしないための工夫も必要です。今回の方針がどのような影響を及ぼすかを見守りつつ、選手たちの安全と成長の両立を目指していきたいと思います。