全日本学童茨城県大会を優勝という素晴らしい結果で終えることができました。選手たちの努力と情熱、そして応援してくださった皆様のおかげです。しかし、この輝かしい成果の裏には、知る人ぞ知る「舞台裏の物語」がありました。

◎監督の決意
1回戦開始前、監督からコーチ陣にこう伝えられました。「大会期間で6年生を全員出場させてあげたいから頭に入れておいてくれ。」と話がありました。今年は6年生が10名いますが、レギュラーとして試合に出ているのは6名。残り4名は常時試合に出ることができず、悔しい思いをしています。
監督はそんな彼らの気持ちを汲み、彼ら全員を試合に出場させることを心に決めていました。しかし、現実は厳しく、全国大会がかかっている県大会です。我々の思惑通りに進むわけではありませんでした。

◎苦渋の選択
決勝戦までの4試合で、4人のうち3人は出番がない状態でした。しかし、決勝戦前、監督は再度コーチ陣にこう指示しました。「展開によっては、何とか試合に出してあげたいから、タイミングを考えておくように頼む。」全国大会がかかっている決勝戦で、勝つことを第一に考えながら、控え選手のことまで考える監督がどれほどいるでしょうか。それだけチームや個人のことを大切に考えているのです。

◎決勝戦の舞台
迎えた決勝戦。レギュラー陣が奮起し、4人の6年生にそれぞれ出番がやってきました。県大会初出場が決勝戦という、究極の舞台です。彼らの緊張は相当なものでした。それでも、ツーアウトまで漕ぎつけ、最後の打者の打球が変わった6年生の元へ飛んできました。明らかにガチガチになっていましたが、意地で捕球し、そのまま一塁ベースを踏み、ゲームセット。まさにウイニングキャッチでした。

◎感動の瞬間
試合後に感想を聞くと、「緊張してヤバかったです。足が動きませんでした」と苦笑いしていました。僅か1イニングかもしれませんが、彼ら4人が決勝戦の舞台に立てたことは、何にも変え難い経験や財産になったはずです。

◎結び
今回は「舞台裏」というテーマでお伝えしました。野球は勝ち負けが明確になるスポーツです。しかし、それ以上に大切なことを気付かせてくれるのも野球という競技の魅力かもしれませんね。監督の配慮と選手たちの努力が織り成すこの物語は、私たちに人間の温かさと成長の大切さを教えてくれました。
P.S.表紙は頑張ってくれた6年生にしてみました😁緊張から時離れて、良い顔してますね🙆